テーブルの真ん中

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沖縄の旅《番外編》

今回はヒデが担当します。

青い空に青い海。
沖縄は仕事で疲れた心を癒してくれる場所でした。

というわけで、面白話を2つほどご紹介。


×   ×   ×   ×   ×   ×   ×


那覇空港からレンタカーを走らせました。
「うわあ、すごい青!きれいな海!!」
助手席の妻が大声を上げました。

うれしくなって妻の視線の先をチラッと見ました。
「えっ?海?」
と僕は戸惑いの声を上げてしまいました。
妻の視線の先に、海がなかったからです。
「きれいやん、すっごく!!」
妻の興奮は収まりません。

僕は目をこすりながら、もう1回見ました。
が、海はありません。
「何がきれいなの?」
と聞くと
「海に決まってるやろ!何言うてるの、あんた」
もう1回見ました。
でも、そこはただの工事現場でした。

「海じゃなくて、工事現場やろ」
恐る恐る妻に反論すると
「………」
20秒ほど考え込んだ妻は
「間違えたわ、ごめん」
妻が海と間違えたのは、
工事現場に張られたブルーシートでした。
「お前、マジか!」
と突っ込まずにはいられませんでした。
確かに、沖縄の海はブルーシートのような
鮮やかな青でした。

×   ×   ×   ×   ×   ×   ×


結婚式の当日朝のことです。
妻はホテルの部屋で
お気に入りのワンピースを着こみました。

「うわああ、ブラジャーのこと忘れてた!」
妻が大声を上げました。
意味が分かりません。

肩口にかかるブラジャーのひもが丸見えでした。
ワンピースはかわいいのですが、
ブラジャーのひもが見えると、
確かに「シミーズ」みたいでした。

「どうしよう」
妻は叫びながら、
ブラジャーのひもをどうにかワンピースの内側に
隠そうとしますが、どうしても出てきてしまいます。
結婚式は1時間後です。
時間はありませんでした。。

「ノーブラでええやろ」
と提案すると
「乳首が見えてまうやろ!」
確かにワンピースの色は白く、
薄手の生地なので、もろ見えです。

「ばんそうこう張ればいいやろ」
とさらに提案しました。
「そ、それや!あんた頭いいな」
と言われ、悪い気はしませんでした。
妻の乳首にばってんを描くように
2枚ずつのばんそうこうを貼りました。

「うわあ、乳首って分からん。きゃはは。
すごおい、ヒデさん、頭いいな」
というわけで、結婚式は無事出席できました。


×   ×   ×   ×   ×   ×   ×   ×   ×

旅行は楽しいものです。
年に1度はこうした旅をしたいものですね。
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by miisuke1018 | 2013-08-04 23:31 | Trackback | Comments(8)

カムサハムニダ

出張先で、聞きなれない
コンビニに立ち寄りました。

トイレに向かうと
「すみません、どうぞ」
と言って、掃除道具を抱えた男性が
出てきました。
障害者だと見てわかりました。

トイレを終え、周りを見渡すと
外では障害者の女性が
掃き掃除をしていました。

積極的に障害者雇用をしている
地域のコンビニなのだろうと感心しました。
トイレだけのつもりでしたが、
タバコを3箱買いました。

「あのお、ヒデさんですか?」
小さな女性の声が聞こえてきました。
無防備だったので、誰の声か
すぐには分りませんでした。

「ヒ、ヒデさん?」
声の主は、レジ打ちの50代の女性でした。
「ええ、そうですけど……。あっ、
花を摘んでいたお母さんですね!!
K君のお母さんですよね!!!」


※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※


バスの車中、K君はずっと
胸を叩いていました。
極度の緊張からくる行為だと
お母さんが話してくれました。
K君は向かう先で、
あいさつをすることになっていました。

9年前。韓国の慶州市。
福井の障害者と慶州市の障害者の
美術交流展がありました。
僕は、縁あってそのイベントに
同行していました。

イベントを終え、
バスが向かう先には
韓国の障害者やその保護者、
学校の先生たちが待っていました。
いわゆる打ち上げです。

高校生のK君は
養護学校の代表として
お母さんと一緒に
慶州市に来ていました。


※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※


打ち上げのレストランには
日韓の関係者約50人が集まりました。

「あ、あのお…」
K君は最初から言葉に詰まってしまいました。
そりゃあ、そうです。
僕らでも、これだけの人数の前で
あいさつするのは緊張します。

「あ、あ、あのお…」
それから1分ほど沈黙してしまいました。
K君の顔は真っ赤になり、
助けを求めるように、
お母さんに目をやりました。

養護学校の担任の先生が、
K君のかたわらに行きかけた時です。
慶州市の障害者の女の子が、
急に立ち上がり、K君のところに
歩いていきました。
そして優しく肩を
叩きました。

「きょうは、ぼくたちのために、
ほんとに、ありがとう」

K君は、勇気を振り絞るように
ゆっくりと声を出し、
そして頭を下げました。

つられるように、隣の女の子が
「カムサハムニダ(ありがとう)」
と小さな声を出し、
K君を真似て頭を下げました。

この女の子は自閉症で
人前で話をしたことがないと
彼女のお母さんが涙ながらに
教えてくれました。

会場のレストランは
とってもとっても大きな拍手に
包まれました。


※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※


旅は3泊4日。
初日のイベントを終えた後は
いろんな遺跡を巡りました。

K君を含め日本からやってきた3人の生徒は
ずっと楽しそうでした。
きっと肩の荷が下りたからでしょう。
それを見つめる親たちもまた、
とても幸せそうに見えました。

K君のお母さんは
「飛行機も初めてやし、
あいさつもあるし、
最初は断ろうと思ってたけど、
連れてきて本当に良かった」
と何度も何度も口にしました。

そして、行く先々で彼女は
道端に咲く小さな花を摘んでいました。
それを小さなビニール袋に詰めるのです。
理由を聞くと
「この旅を忘れたくないから。
何か青臭いかしら」
と言ってハハハと笑いました。


※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※


タバコのお金を支払うと
レジのお母さんは
おもむろに、エプロンの前ポケットに
手を入れました。

手のひらには
ラミネート加工した押し花がありました。
「ずっと持っているの。
あんなに楽しい旅はなかったから」

僕の後ろには、
のり弁当を持ったドカタのあんちゃんが
待っていました。

「みんな元気ですか?」
「えーみんな元気ですよ、ヒデさん」
「よかったです」
「ありがとう」
そう言って、
お母さんは、小さな真っ赤な花を
ポケットに押し込みました。

「いらっしゃいませ。
お弁当はあたためますか?」

僕は、込みあげる
涙を見られないように
そそくさとコンビニを
後にしました。


※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※  ※


旅の最終日。
通訳の女性が、空港の駐車場で
3人の生徒に
韓国のりをプレゼントしました。

「みなさんにはとってもたくさんの
勇気をもらいました。
本当にありがとうございました」
そういって一人ひとりに韓国のりを
手渡しました。
女性は若く、感受性も豊かだったのでしょう。
人目をはばからず号泣していました。

プレゼントを手にしたK君は
とってもうれしそうでした。
そして何かを言おうとしていました。
「あ、あのお、あのお…」
ほんのしばらくの沈黙の後、
K君は、小さな声で
「カム、サ…ハム…ニ…ダ…」

K君が初めて口にした韓国語でした。
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by miisuke1018 | 2013-01-06 15:09 | Trackback | Comments(6)

食べ放題のおばちゃん

今回は久々にヒデが担当します。



エレベーターに太い方と細い方
60代のおばちゃん2人が乗り込んできました。
2人ともよく行くスポーツジムで
見かけたことがありました。


細「午前中、何してた?」
太「お墓行ってた」
細「お墓?なんで?」


実に興味をひかれる会話で、
耳が一気にダンボになりました。


太「私、つらくなると死んだ父ちゃんに会いに行くの」
細「そうなんかあ」


細い方は、何か申し訳なさそうでした。
僕も同じ気持ちになりました。


太「私、お墓行くと、子どもに戻ってまうの。
  恥ずかしいけど。そしたら、父ちゃんが
  頑張れ頑張れって言うてくれてる気がするの」


細「この年になると、誰も何も言うてくれんもんなあ」
太「そやなあ。寂しいなあ」


自分も、その年代に入りつつあるので
2人の言葉は心にしみました。


×  ×  ×  × ×  ×  ×  × ×  ×  ×  × 


先日、ジムに行くと、2人がストレッチをしていました。
僕はそのすぐ近くで筋トレを始めました。
また2人の会話が聞こえてきました。


太「あんた、でもなんでそんな痩せてるの?
  ジム以外何かしてるやろ」
細「何もしてないって。
  ご飯もたくさん食べてるし」
太「ホントかあ?嘘ついてないか?」
細「ついてないって。ほやけど、
  あんた、前より痩せたざ」


僕は随分前から太い方をジムで見かけていたので
細い方に
「それこそ嘘やろ!」
と心の中で強めの突っ込みを入れました。


が、太い方は
「分かるかあ。1キロ落ちたんや」
と何食わぬ顔で言いました。
体重は80キロ以上でしょうから、
1キロなんていう数字は、
砂漠にある砂一粒分ぐらいです。


そして彼女は言ったのです。


「ちょっと痩せたしさあ
どこかおいしい食べ放題の店教えてや」


レストランならまだしも、食い放題の店って。


細い方があきれ返って
「あんた、痩せる気ないやろ!」
と突っ込むと
太い方は
「ほんまやな」
と、のどちんこむき出しの大きな口で
ガハハと笑い飛ばしました。


しんみりとしたエレベーター内での会話や
自分の妻の振る舞いを思い出し
「女はいろんな顔を持ってるな。
 こりゃだまされるわ」
とあらためて感じ入り、
暗い気持ちでジムを後にしました。
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by miisuke1018 | 2012-11-05 11:41 | Trackback | Comments(10)

週末の晩ご飯

子育て中心の毎日を送っています。
地味~な毎日なので、週末はお出かけが多くなっています。

お出かけが多いと帰宅が遅くなるせいか、晩御飯が手抜きになりがち。

めずらしく、先週は充実した晩ご飯をいただくことが出来ました。

まずは土曜日。
遅い夕食の準備となりましたが、頑張りました。

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遅ればせながらの秋刀魚ご飯。
3枚におろした秋刀魚を焼いて炊く予定でしたが、
慌てておろしたら上手く出来ず、一尾はおろして、
もう一尾はそのまま焼いたのを炊き込みました。

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我が家では、秋刀魚ご飯には実山椒の佃煮が欠かせません。
炊きあがりに混ぜ込んで、大葉の千切りをたっぷり載せていただきます。

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副菜には、つまみ菜のおひたしと、天ぷらを。
天ぷらは、実家でもらった紫芋と海老を使いました。

簡単にさっくりと仕上げるため、衣は天ぷら粉を炭酸水で溶いたものを使用。

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天ぷらは、外でいただくのが一番だと思いますが、
揚げたてですと、うちでも大好きな海老を思う存分楽しめます。
紫芋は、先にレンジである程度火を通してから揚げました。

ほっくりと揚がった紫芋、美味しかった~。

そして、昨日はaoaoさんsoniちゃんと名古屋へ買い物へ出かけました。
お家で留守番のヒデ。
帰ったら、晩ごはんを作って待っていてくれました。

ありがとう~♪
本当に嬉しかった~。

久々のヒデご飯は「アジアご飯」。

キャベツにたっぷりの炒めたひき肉とタレをかけるヒデ。
自ら、三谷さんの器を出してきちゃったりして分かってるね~^^

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もう一つは、鶏胸肉とパプリカの炒め物。
タイっぽい味付けでご飯が進みます。

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アジアご飯は、ご飯と混ぜ混ぜして食べるのが1番♪

唐辛子が効いていて、ガツンといい感じの晩御飯です。


久々に2日連チャン(笑)で美味しいもの食べちゃった~♪

食は大事です^^
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by miisuke1018 | 2012-10-30 00:07 | Trackback | Comments(6)

倹約家のススメ

今回はヒデが担当します。



我が家はお小遣い制ではありません。
という話になると、お小遣い制の友人からは
「自由にお金が使えていいねえ」
と、うらやましがられます。
でも、ピンと来ません。


僕は本以外の物欲はありません。
なので、月々使うお金は大体決まっています。
つまりお小遣い制にしても、あまり意味は無いのです。


一方、妻は物欲のかたまりです。
器やインテリア、洋服など、まあ幅広い範囲で物欲がみなぎっています。
夫婦の間で
「宝くじで3億円当たったらどうする?」
という話になります。
妻はきっと、3日で使い果たすこと間違いありません。


GW最後の6日、石川県のギャラリー「コトノエ」に行きました。
山際にある店舗の隣には小川が流れていて、最高のロケーション。
住居も兼ねている建物や庭は周囲の自然とマッチして、
目の保養になりました。


抱っこしていたコウちゃんに
「すげえなコウちゃん。これ設計にだいぶ時間かけてるで」
と声を掛けながら庭を見渡していると、
妻が僕の目を盗むように、コソコソとレジへ向かいました。
なんと大皿とコップを4つずつ買っているではありませんか!
コトノエでは期間限定で、ある作家さんの
個展をやっていました。


レジで文句を言うのも無粋ですから、
妻を庭に連れ出し問いただしました。


「おい、こんなに買い物するなんて聞いてないぞ!」
ダチョウ倶楽部ばりに、僕は声を張り上げました。
既に開き直っていた妻の目は冷静でした。
「皿はヒデさんも使うやろ。この皿で盛り付けすれば
料理が映えるやろ」
「それはそうやけど、お金はどこにあるんや!」
「……」
「だから、お金は」
「……」
「だから、お」
「ヒデさんのお金しかないやろ。私は
仕事してないんやから。
そんなもん、聞かんでも分かるやろ!」


まさか、というか、ある程度想定できていた
逆切れというやつです。


そそくさとレジに戻った妻は
両手に袋を抱えて出てきました。
「ありがとうございましたぁ」
店員さんの優しい声を背に受けながら、
店を後にしました。


僕達夫婦は、
こういったケンカが絶えることはありません。
ちなみに
「今回のケンカは俺の勝ちや」
と思ったことは一度もありません。


ところで今、
僕は妻と無言のケンカをしています。
いつもは激しい言い合いなので、
こんなケンカは初めてです。
トイレをめぐるケンカです。


以前、電力会社の知り合いに
「便座を温めるトイレは電気代がかかるよ」
と聞きました。
「ずっとドライヤーかけてるみたいなもんや」
とのことでした。


春とはいえ、まだまだ寒い日もある福井。
冷え性の妻は、寒い日には必ず便座を温めます。
新築になってから、小をするときも
便座に座る僕は、温かい便座に気づきます。
そして即座にボタンを押して解除します。
寒いといっても真冬じゃあるまいし、
便座に座った一瞬は冷たいだろうけど、
我慢できないわけありません。


それで、また用を足しに便所に向かいます。
すると、また便座が温かくなっているではありませんか。
僕はまたボタンを押して解除します。
かれこれ、こんなことが2週間ぐらい続いています。
ただ、お互い便座のことには一切触れていません。
まさに無言のケンカです。


僕は妻に口では勝てません。
でも、便座では絶対に負けない。
とにかく倹約家の意地とプライドにかけて
絶対に負けられない戦いです。
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by miisuke1018 | 2012-05-06 22:03 | Trackback | Comments(2)

おにぎり

今回はヒデが担当します。


ある医師から聞いた
3つの奇跡を起こした母の話です。



彼女がホスピスにやってきたのは42歳のとき。
末期がんで余命3カ月でした。
時期は9月。
彼女には1つの願いがありました。
「春まで生きたい」
高校3年生の娘の卒業式まで
生きたいと願いました。



1つめの奇跡。
彼女は3月まで生き、娘の卒業式に
出席することができました。



彼女にはもう1人の娘がいました。
高校を卒業した娘の1つ年下です。
母は
「次の春まで行きたい」
と願いました。
やっぱり卒業式に出てやりたいと思いました。



2つめの奇跡。
母は次の春まで生きることができました。



でも、がんの症状は悪化し、寝たきりで
卒業式に出席することはできませんでした。
卒業式を終えた娘は、その日
母と一緒にホスピスで泊まりました。
母は、ほんの少しだけ大好きなお酒を
口にしたそうです。



ホスピスでは、割と自由に家に帰ることができます。
治療より、安らかに死ぬことに
主眼がおかれた施設だからでしょう。
母は帰るたびに、台所に立ち
娘のお弁当にとおにぎりを握ったそうです。


寝たきりの母は
「家に帰りたい」
と言いました。
意識もおぼろげでしたが
医師はOKを出しました。
最後の帰宅になるだろうと思いました。



母は家に帰ると、
体をゆっくりと起こし、
台所へと歩いていきました。
そして静かにおにぎりを握りました。
医師は
「あり得ない光景だった」
と振り返りました。
これが3つ目の奇跡です。



母は1カ月後になくなりました。



人間は幸せを感じるときに
脳内ホルモンが分泌されるそうです。
これは寿命と関係があるそうです。



人間は自分以外の人を幸せにしたときにも
別の脳内ホルモンが出るそうです。
これもまた人の寿命と関係があると、
その医師は言いました。



たくさんの奇跡を起こした
女性の話でした。
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by miisuke1018 | 2012-01-16 21:36 | Trackback | Comments(2)

ソイチチ

妻はまだ、子育て奮闘中で、日記を書ける状態ではないので、
本日もヒデが担当します。
ちなみに息子の名前は「耕志朗(こうしろう)」になりました。


赤ちゃんが生まれると、日ごろ聞き慣れない言葉が
会話の中で飛び交います。
例えば「乳首」。
男性の場合、この言葉を使うのは
シモ系の話のときぐらいで、日常ではあまり使いません。


入院中、かわいい看護師さんがやって来て
妻に向かって
「赤ちゃんがおっぱいを吸いやすい乳首の形ですね」
とか
おっぱいを絞りながら
「乳首から母乳出てますね。大丈夫です」
乳首、乳首の連発に
「女子高ってこんな感じなんだろうな」
と、変な想像をしてしまいました。


初めて聞いた言葉もあります。
それは「ソイチチ」です。
お母さんが横になりながら、
赤ちゃんに母乳をあげることを言います。
「添い寝しながら乳をやる」
の略でしょう。


退院後、妻は実家で子育てに悪戦苦闘しています。
あるとき、妻は食事をとるために、
母を呼び
「ご飯食べる間、コウちゃんみてて」
と頼みました。
そして食事をとりつつ、
なにげに2人に目をやりました。
母はコウちゃんをだっこしていました。
でも、何か様子が変でした。


「えええええええっ!!、ちょっと何やってるんや」
妻は大声で叫びました。


なんと母は、自らのおっぱいを出し、
コウちゃんに吸わせているではありませんか。
衝撃の光景に、妻は
「お母さん、どういうつもりや!」
と問い詰めました。


「コウちゃんが泣きやまんので、
おっぱい吸わせてみようかなって。
出るわけないのにな、
ハハハハハハハ…」


以前、海山の幸がいっぱい並んだ
ふるさと市に行ったとき、
母は
「これやすううい!」
と言って台湾バナナを
ごっそり買っていました。


そんな母ですが、
妻によると
乳首は思いのほか、
ピンク色だったそうです。
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by miisuke1018 | 2011-10-22 13:05 | Trackback | Comments(8)

夜の病院

妻が出産してから、仕事帰りに病室に立ち寄るのが日課になりました。
妻はだいぶん寝不足が続いているようですが、明日退院することになりました。


毎晩の病院通いで気付いたことがあります。
夜の病院では、人間の本当の姿が時に見られるということです。


いつものように午後8時半ごろ、病院に着きました。
お腹が減っていたので、病室へ行く前に院内のコンビニに向かいました。
途中、人気のない小さなロビーがあります。
非常口の緑色の灯りぐらいしかない暗い場所に、いすが並んでいます。


そこに40代の男女が隣り合わせで座っていました。
ちらりとのぞくと、男性の顔は土色で、げっそりとやせていました。
女性は男性の腰に手を回し、
赤ちゃんをあやすようにトントンと優しくたたいていました。
「ああ…夫婦なんだな」と思いました。
下向き加減の男性の目からは涙がこぼれているように見えました。


コンビニでのり弁当とお茶を買った僕は、同じ道を戻りました。
2人はまだ同じいすに座っていました。
でも、男性は腰を曲げ、頭を女性のふとももの上に乗せていました。
そして絞り出すように
「ウウウウッ…」
という声を上げ泣いていました。
女性は優しくほほえみながら、
さっきと同じように優しく肩をトントンとたたいていました。


「あしたなんか…こんでいいんや(明日なんか来なくていい)」


小さな小さな男性の声が耳に入りました。


「ほやのお、こんでいいのお(そうだね、来なくていいね)」


女性の声はとても優しくて、
でもやっぱり泣いているように見えました。




暗闇が広がる夜の病院には
きっと数え切れない人間ドラマがあります。


そしてまた明日が始まります。
規則正しくやって来る明日が、
とても残酷に思えました。
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by miisuke1018 | 2011-10-08 17:20 | Trackback | Comments(12)

10月2日

妻が緊急入院したのは金曜日早朝。
午後から陣痛らしきものが始まり、
夜中もずっとうめいていました。
丸2日以上、徹夜が続きました。


日曜日午前。
赤ちゃんの心拍数が急激に弱まり、
病院内がバタバタし始めました。
妻の体力は、見るからに限界でした。


医師が
「どうしますか?」
と尋ねました。
妻は
「とにかく子どもを最優先で」
と答えました。
即、帝王切開の手術が始まりました。


ここからは、助産師さんと妻の伝聞です。
(局部麻酔のため、妻はオペ中のことを全て
記憶しています)


レーザーでお腹を縦10センチほど切ります。
肉の焼けるにおいがしました。
2人がかりで、赤ちゃんを取り出します。
スポッと取り出す感じではなく、
引っ張り出す感じ。それにともない
妻の体がベッドから浮き上がります。
そして。


助産師さんの手に抱えられた赤ちゃんは
大きな声で泣き始めました。


手術の始まりから終わりまで、
妻はずっと泣いていたそうです。
8年にわたる不妊治療、そして3度の流産。
これが僕たちの結婚生活でした。
妻の思いは想像に難くありません。


赤ちゃんを初めて目にしたとき、
正直、喜びなどはかけらもありませんでした。
「妻を苦しみから解放してやれる」
という安ど感だけでした。
8年という月日は、それだけ長かったのかもしれません。


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だけど…。
「あんまり、かわいくなくねえ?」
病院に駆けつけた僕の母は
「あんた、なんてこと言うの!馬鹿じゃないの!」
と怒り出しました。
いや、でも何か普通じゃね?
もっと、こう何か、かわいいかな、とか思ったんですけど…。
僕は今でこそモアイ像みたいな顔をしていますが、
小さいときは本当にかわいかったので、
それに比べるとちょっと、と思ってしまいました。
まあ、ぜいたくは言えません。
でも寝ている顔はまあまあでした。


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帝王切開は、無理からに赤ちゃんを
取り出す作業ですから、
吸い付く能力がまだ備わっておらず、
なかなか母乳を飲まないそうです。
出産6時間後に、一度おっぱいに
口を近づけるのですが、
それでも吸わない赤ちゃんは多いそうです。


「でも、3252グラムもあったんやし、
僕の子ですから、吸うんじゃないですか。
やってみましょう」
という僕の提案で、
出産2時間後に、おっぱいをを吸わせてみました。
するとどうでしょう。


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まだ母乳は出ていないのに、
むしゃぶりつくように吸い始めました。
看護師さんは
「帝王切開で、こんなに早く吸いつくなんて」
と驚いていました。


でも、何か心にわだかまりが残っています。
「やっぱ、あんま、かわいくなくねえ?」
という思いが消え去りません。
「あんた、いい加減にせえや。自分の子やで。
馬鹿なことばっかりゆって!
目もりりしいやろ。ススキで切ったみたいに
切れ長で」
「あんたススキって……」
この局面でススキというキーワードが出てくるのは、
植物博士か母ぐらいのもんだと思いました。


とにも、かくにも無事出産。
母子ともに健康で何よりでした。
出産を控え、いろいろな方に
サポートをいただきました。
本当にありがとうございました。
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by miisuke1018 | 2011-10-03 08:32 | Trackback | Comments(26)

本日

今回はヒデが担当します。


酒好きな妻は妊娠が分かってから、断酒しています。
そのせいか、甘いものをよく食べるようになりました…。


「おしるし(出血)が始まったわ」
早朝4時に起こされた僕は、
着の身着のままで妻を病院に連れて行きました。
前日の定期健診では、先生から
「子宮はひろがってないし、もうしばらくかかりそう」
と言われていたので、2人ともかなり油断していました。
車中、妻はかなり不安げな様子で、かなりそわそわしていました。


病院では、機械で赤ちゃんの心拍数などを調べた後、
先生に診てもらいました。
そして即入院となりました。


僕は妻を病室において
入院に必要なものを取りに
もう1度家に帰りました。
「携帯電話の充電器とデジカメと、お肌をケアするやつと…」
すると僕の携帯電話が鳴りました。
妻からです。
異変があったと思い、
ドキドキしながら電話に出ました。


「ヒデさん、どうしても持ってきてほしいもんが
もう1つあるんや」
「おー何や、何や、まだ家にいるで大丈夫やぞ」
と言うと、妻は言いづらそうに
「冷蔵庫の中なんやけど…」
さっぱり意味が分からない僕は
「何や、何や。はっきり言えや」
すると妻は
「この前買ったいもきんつばや」
「えっなになに?聞こえんわ」
「いや、だからいもきんつばや」
「……」


前回のブログで妻が書いていますが、
大野市の七間通りに店を構える「伊藤順和堂」さんのいもきんつばでした。


この期に及んで、食いもんか!
とは突っ込めませんでした。


というわけで、しばらく妻の日記はお休みさせていただきます。
出産はもう少し先になりそうな感じです。


それで、何かオモシロ話があれば、
僕が日記を書かせていただこうと思いますので
皆さんどしどしコメントください。
「あんたが日記書き始めてから、アクセス数が減ったわ、フン!」
と怒られるのが恐いので…。
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by miisuke1018 | 2011-09-30 23:24 | Trackback | Comments(9)